根絶間近だった梅毒が急増している理由
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根絶寸前だったはずの梅毒
2000年には、梅毒の発生率が非常に低かったため、公衆衛生当局は根絶が間近に迫っていると信じていました。しかし、その割合は2001年に上昇し始め、次の20年間着実に増加し、2015年からは74%急上昇を見せています。米国疾病予防管理センターが発表したデータによると、2019年には全国で約13万件の症例がありました。
カリフォルニアでは、梅毒の症例の約半分は男性とセックスをする男性、つまり同性愛者や両性愛者です。また米国西部で梅毒を患っている女性の3分の1以上が、近年急増している薬物であるメタンフェタミンも使用しています。
新しい技術による梅毒の蔓延
たとえば、サンフランシスコのゲイコミュニティでは、GrindrやTinderなどのモバイルデートアプリの台頭により、「ピザを自宅に配達するよりも早くデート相手を見つけることができましたと、STD予防スペシャリストのDan Wohlfeiler氏は言います。
致命的な病気にかかるリスクがほぼゼロになることでコンドームの使用は以前よりもさらに低くなりました、とイナパーク博士は言う。
「一方の男性がPrEPを服用していて、もう一方の男性がウイルスによって抑制されている場合、HIVのリスクはまったくありません。その結果、コンドームの使用率が下がり、PrEPでは防げない梅毒が広く蔓延してしまっているのです。